2012年11月03日

【縄文・弥生二重構造説の嘘】 こうして日本史は捏造される

最近、日本人は縄文人と弥生時代の渡来人が混血して誕生したとする学説が、総合研究大学院大・斎藤成也教授らのチームによって発表された。

【日本人:アイヌは琉球人と近縁 DNA配列の解析で判明】
毎日新聞 2012年10月31日 21時46分(最終更新 10月31日 22時10分)
 

日本列島に住むヒトの集団の中では、北海道のアイヌは本土日本人よりも沖縄(琉球)人と近縁性が高いことを、総合研究大学院大学の斎藤成也教授らのチームがDNA10+件配列の個人差を大規模解析して突き止めたと発表した。

チームは最初に日本列島に移住していた縄文人と弥生時代に来た渡来人が混血を繰り返して現在の本土日本人が生まれ、北海道と沖縄の集団は渡来人の影響をほとんど受けなかったとする学説を裏付ける成果と主張。1日付の日本人類遺伝学会の英文誌電子版に掲載される。

日本に招かれたドイツの病理学者ベルツが1911年、アイヌと琉球人には身体的な共通点があることを指摘し、現在も議論が続いている。
チームは東京大学のグループが80年代に北海道平取町のアイヌから提供を受けた血液36人分や、沖縄で採取された琉球人の血液35人分に含まれるDNA10+件を分析。すでに公開されている本土日本人243人のDNA10+件のデータと合わせ、配列の個人差を1人あたり60万カ所程度比較した。その結果、アイヌと遺伝的に最も近いのは琉球人で、本土日本人はアイヌより琉球人や韓国人と近いことが分かったという。【斎藤広子】


この「現代日本列島には旧石器時代から日本列島に住む縄文人の系統と弥生系渡来人の系統が共存する」という、二重構造説は、眉唾物ものと言わざるをえない。

というのも、母集団のサンプル調査が適正に行われていないからである。

(この発表は、左翼史観に基づいた学術的プロパガンダの一つなのだろうと思わざるをえない。なぜなら、このような統計学上の初歩的な誤りを理系の人間が犯すはずがないからだ。真偽のほどは分らないが、斎藤成也教授には在日朝鮮人寄りのサンプル調査をするとの風評がある。)

ゲノムの抽出は現代人からのものであるが、「縄文人(倭人)の系統と弥生系渡来人(シナ・朝鮮人)の系統が共存する」とまで言及するのであれば、その抽出標本は縄文時代と弥生時代の人骨からでなければ、二重構造説や人種置換説の根拠とはなりえない。

そもそも、日本人の遺伝子の多様性は、弥生時代以前の旧石器時代における南北モンゴロイド移住に始まっている。
縄文時代の服装.jpg
(縄文時代の服装)

つまりゲノムの解析からは、斎藤成也教授の言うように「現代日本列島人は、縄文人の系統と、弥生系渡来人の系統の混血であることを支持する結果を得た」と、人種の混血時期を弥生時代と特定したり、縄文・弥生時代の人々が異なる人種であると認定することまでは出来ないのだ。

弥生時代の服装.jpg
(弥生時代の服装)

また、現在の日本列島には、明治以来、清朝末期や朝鮮併合あるいは朝鮮戦争時にシナや朝鮮から多くの人々が渡来、あるいは密航し、帰化あるいは在日として本土に住み、かつ日本人との混血も進んでいる。その人口密集度は東京や大阪、広島など都会ほど高い。つまり今日では、都会ほど大陸系の遺伝子が混入している割合が高い。

ちなみに1990年における人口動態調査では、結婚総数の約28組に1組が国際結婚。2004年では18組に1組。 東京都における国際結婚の割はほぼ10組に一組。

結論をいえば、国際結婚などによる混血化が進んでいる現代人のゲノムからのサンプル調査では、現在日本列島に住んでいる人々と大陸系の人々の遺伝子の繋がりはある程度分るが、「縄文人の系統と弥生系渡来人の系統が共存する」とまで、判断することはできない。

しかも、本土日本人のサンプル数が243人と、統計学上母集団の数としてはお話にならないぐらいの少なさだ。データの取り方(帰化人の多い地域などでの)次第でいかようにも、その結果が変わる極めて曖昧な代物である。

ゲノム母集団の抽出が、根底から間違っていれば、その後の分析がいくら正確でもまったく無意味である。

仮に、二重構造説や人種置換説が正しいのであれば、弥生人の生活様式(日用品)が、そのルーツであるはずの朝鮮半島や中国大陸の遺跡から見つからなければならない。

春秋時代の諸国.png
(春秋時代の諸国)

しかし実際には、弥生文化は日本以外に見られず、かつ周や春秋時代などの大陸系渡来人の生活用品や物資は、日本列島から出土していない。この考古学的事実こそが、二重構造説を否定するものに他ならない。



西周.gif
(西周)

閑話・・・この発表に対する同じ毎日新聞の記事【発信箱:縄文か 弥生か=青野由利(論説室)】では、「日本人は韓国人や漢民族ともはっきり分かれるというから驚きだ。」と解説し、【日本人:アイヌは琉球人と近縁 DNA配列の解析で判明(斎藤広子)】では「その結果、アイヌと遺伝的に最も近いのは琉球人で、本土日本人はアイヌより琉球人や韓国人と近いことが分かったという。」と解説しており、相変わらずのパラノイアぶりを南北コリアが大好きな毎日新聞は発揮している。



以下・・・参考文献

【プレスリリース】日本列島3人類集団の遺伝的近縁性
http://www.soken.ac.jp/news_all/2719.html

【研究概要】
 国立遺伝学研究所集団遺伝研究部門(総合研究大学院大学生命科学研究科遺伝学専攻教授兼任 )の斎藤成也教授、東京大学大学院医学系研究科人類遺伝学専攻分野の徳永勝士教授、東京大学大学院理学系研究科・理学部の尾本惠市名誉教授を中心とする研究グループは、日本列島人(アイヌ人、琉球人、本土人)のゲノム解析により、現代日本列島人は、縄文人の系統と、弥生系渡来人の系統の混血であることを支持する結果を得た。
 これまでの遺伝学的研究では、アイヌ人と沖縄人の近縁性を支持する結果はいくつか得られていたが、決定的なものではなかった。今回、研究グループは、ヒトゲノム中のSNP(単一塩基多型)(注1)を示す100万塩基サイトを一挙に調べることができるシステムを用いて、アイヌ人36個体分、琉球人35個体分を含む日本列島人のDNA分析を行った。
 その結果、アイヌ人からみると琉球人が遺伝的にもっとも近縁であり、両者の中間に位置する本土人は、琉球人に次いでアイヌ人に近いことが示された。一方、本土人は集団としては韓国人と同じクラスター(注2)に属することも分かった。さらに、他の30人類集団のデータとの比較より日本列島人の特異性が示された。このことは、現代日本列島には旧石器時代から日本列島に住む縄文人の系統と弥生系渡来人の系統が共存するという、二重構造説を強く支持する。また、アイヌ人はさらに別の第三の系統(ニブヒなどのオホーツク沿岸居住民)との遺伝子交流があり、本土人との混血と第三の系統との混血が共存するために個体間の多様性がきわめて大きいこともわかった。
 日本列島における人類集団の遺伝的多様性を明確にすることは、人類学的観点のみならず、ゲノム医学にとっても大きな意義がある。将来は、これら集団間の表現型の違いとゲノムの違いを結びつけることが期待される。

【発信箱:縄文か 弥生か=青野由利(論説室)】 毎日新聞 2012年11月02日 

「縄文系のモデルさんはすぐ見つかったのに弥生系が見つからなくて」。人類学者の馬場悠男(ひさお)さんから苦労話を聞いたことがある。国立科学博物館で「縄文VS弥生」展を企画した時のこと。プロの女性モデル10人を面接したら、みな「濃い顔」の縄文系。2度目の面接でやっと「彫りの浅い」弥生系に出会ったというから、現代人は「縄文好き」らしい。

「自分はどっち?」と思うかもしれないが、多かれ少なかれ混血だ。定説は、「縄文人が住む日本列島に弥生人が渡来。遺伝子が混じりあったが、北海道と沖縄ではその度合いが少ない」。最近、日本のチームが発表した「アイヌ民族と琉球の人が遺伝的に近い」という論文もこの説を支持している。

結論は「やっぱり」だが、インパクトを感じたのは最新技術の力だ。個人差のある遺伝子型60万種類を分析。グラフ化すると遺伝的に近い集団がまとまり、一目でわかる。日本人は韓国人や漢民族ともはっきり分かれるというから驚きだ。
「無罪主張に転じたのは科学技術の進歩で鑑定が可能になったため」。マイナリさんの冤罪(えんざい)事件で東京高検が述べている。だが、その結論を得るのに人類集団を分析するような高度な技術はいらない。技術のせいにするのはお門違いだ。

むしろ、今回の論文をみると、技術はもっと先に進んでいて、やがて遺伝子分析で人種までわかりそうな気がしてくる。とすれば、さらに注意深い使い方が必要になる。検察はもちろん、遺伝子知識のバージョンアップは社会全体の課題だ。

ゆくゆくは遺伝子のデータからモデルを選ぶ? 妄想と科学の距離は案外近いかもしれないのだ。
posted by かたばみ at 17:55| Comment(9) | TrackBack(0) | 偉大なる先人達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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